◆『鉄コン筋クリート』全3巻 松本大洋






センスの塊、松本大洋の出世作

良き古き町“宝町”の都会への過渡期を舞台に、
ヤクザ、警察、町の人間、外部の変革者、主人公との抗争を、
どの視点に偏るわけでもなく切なくも悲しく描く


主人公のシロとクロがビュンビュン街を飛び回る(本当に飛ぶ)
ところは当初『ええ?!』と違和感がありますが、
途中からは自分も昔は飛べていたような、羨ましい様な感覚に陥ります


心優しいシロ
頼りになるクロ

足りない部分の人類補完計画は穏やかに行われます


昔付き合ってた子が
『おーとーどーじょー』って話すシロが
凄いかわいいって言っていましたが、



僕は街の変化に否定的になりつつも受け入れるしかなかった
ヤクザ・ネズミ(鈴木)の、かわいがった後輩(木村)に自ら殺されるシーンが好きですね


『芝居じみてる・・・あなたはいつだってそうだ。鈴木さん。いつだって俺の考え見透かして・・・・』
『読みやすいからなァ、お前の場合。お前のそういう所、好きよ。』
『いつから気づいていたんですか?』
『生まれた時からさ。誕生こそ消滅の始まりなのだよ、木村君。ともあれ死ぬにはいい日だ。防弾は着てねえんだ。首から上は勘弁してくれよ。割と気に入ってんだよこの顔。』
『あんたは俺の目標だった・・・・』
『無益な目標だこと。』
『あんたに憧れてこの世界に入ったんだ。俺にとってあんたは・・・』
『これからバラすって相手を前にあまりベシャるな。教えたろ、木村』
『ハイッ』
『近くの川にハジキ捨てるようなドジ踏むなよ』
『ハイッ』
『硝煙のついた服はすぐ焼き捨てろ』
『女房子供は大切にな』
『ハイッ』
『大切なことなんだよ』


と、死ぬその直前まで後輩を気遣う姿勢にはココロが締め付けられ


本当、松本大洋はセンスの塊です

原作ありきな映像化は失敗が多いですが、
アニメの『鉄コン筋クリート』もかなり活かした作りですんで、
お暇があったら、是非



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